童貞の苦悩

 大学を卒業するまで女友達の一人もいなかった僕なのだが、会社に入ってからかなり改善してきた。会社の研修で同じ班だった女の子三人とは結構仲良くなったつもりであり、初めて女友達という存在ができた。それ以外の会社の同期とも、今まで女性と会話ができなかったのが嘘のように会話できるようになった。五月初めに研修が終わり、その後の配属で班のみんなとはバラバラになった。

 

 配属から一週間後に班が同じ女の子からLINEが来た。女の子とLINEなんかしたことのなかった僕は大層動揺した。そのときはそれっきりだったが、一週間ほどした後に再びその女の子からLINEが来て、その後毎日LINEをしていた。一昨日まで。一昨日、その彼女が用事で帰省していたため、彼女と、配属先が僕と偶然同じであった班の女の子と、僕、の三人で一緒にご飯を食べた。彼女は僕にしか帰省するということを言っておらず、同じ配属の女の子は僕が誘った。毎日LINEが来るという事実に頭がおかしくなりかけていた僕は、彼女とタイマンでご飯に行こうかともかなり悩んだが、彼女いない歴年齢童貞の僕にはあまりにハードルが高く、苦渋の決断で同期の女の子も誘った。とはいえ多分ほぼ100%に近い勢いでタイマンで会う気はなかった。意気地無しなので。

 当日会って、本当にタイマンで会わなくてよかったと思った。そんなタイマンで会うような雰囲気はかけらもなかった。三人での会話は仕事のことがメインだったが、やがて恋バナになった。恋バナとかクソだろと思ってきた童貞の僕がその輪に加わっている?のは正直自分でも驚いた。LINEをくれた女の子は研修中も結婚の話をよくしていたのだが、今回も将来の結婚について熱く語っていた。僕は毎日LINEしてくれる彼女を完全に好きになっていたので、とても動揺したが、適切な発言をしようと心がけた。彼女は大学の同期から配属先の地銀の人を紹介しようか~と言われていたりするという話をした。地銀じゃいずれ異動の時にこまるし~とか言っていたので、僕は「看護師とかの有資格者だとどこでも勤務できるし良いんじゃない?」と言った。僕は言った瞬間から後悔した。完全なアスペだ俺は…その後彼女は同期同士での結婚の利点について語りだした。僕は童貞なので正直な話をすると真剣に「おいこれは脈があるのか?」と思った。動揺した僕は、とりあえず、先輩から聞いた「うちの会社の人はよく離婚する」という話をした。途中あまりに動揺していたためか彼女を直視できず、僕は配属先が同じ女の子を苦手だと公言していたのだが、その文脈で「○○君全然△△のこと苦手じゃないよ、今日目が合ってる率、(配属先が同じ女子:彼女=)8:2くらいだもん」と言われた。まぁそんな感じでご飯は終わった。

 

 駅につくも、中々別れがたく、引き続き三人で雑踏の中立ち話をしていた。班の人の話をしていたが、その中で僕にとっては痛い事実が明らかになった。僕にLINEしてくれていた彼女は班が同じ他の男とも個人LINEをしていたのだ、毎日かは分からないが。さすがに童貞といえども想定の範囲内ではあったので、深く落胆しつつも動揺は抑えることができた。そろそろ解散的なムードになると彼女がちょびっと泣いていて爆笑してしまった。なぜか分からないがめちゃくちゃ面白かったので、別れがたいよ~と泣いている彼女を尻目に爆笑していた。その後まぁ皆さん頑張りましょう的なムードで解散した。その後彼女と個人LINEはしていない。

 

 この話をブログに書こうと思ったのはなぜか分からない。ふとブログを書こうと思ってさて今日はなにを書こうかと思った時にこれがパッと浮かんだ。とにかく、僕の思ったこととあったことをありのままに書き記しておくのは将来の僕のためになるに違いないと思い、そういうつもりで書いた。もちろんあったことをありのままに、とは言ってもそれは僕視点のありのままに過ぎず、客観的に見ても同じ事が言えるかは分からない。続いて、今後の彼女との関係を展望するにあたり、僕が現時点で問題に思っていることを以下に論じていきたい。

 まず、本当に僕は彼女が好きか問題というのがある。僕は初めて僕に個人LINEをくれた女の子の存在に舞い上がってしまっているだけではないのかということである。彼女とのLINEが「女の子とLINEをしている」という事実抜きにしても楽しいものであるという確信はない。彼女と共通の話題も仕事以外に今のところ発見できていない。映画が好きみたいだが、その話をしたことはない。

 第二に僕は実は彼女がなにものなのか全く知らない問題というのがある。彼女の出身大学や高校は知っているが、そこでどんな生活を送っていたのかサッパリ分からない。彼女が実はオタサーの姫的な存在であった可能性もある。彼女は僕が女性と事務連絡以外でLINEをしたことがないというのを知っている。その上でわざわざ選択的に僕にLINEを送ってきているわけで、かなりあざといと言えるかもしれない。

 第三に僕が彼女を好きだったところでそれをどうするのか問題というのがある。彼女とは配属先もとても離れているし、今後も一緒になるかどうかは全くわからない。同じになる可能性は低いだろう。そういったところから、そもそも班全体で仲が良いのに僕が下手を打って班の仲を気まずいものにしてしまうのではないかというところの問題まである。

 そして最後に喫緊の課題として今後LINEはどうなっていくのか問題というのがある。一昨日会ったことによってそれまで一ヶ月近く毎日LINEしてきたのが止まった。そして僕自身の実感としてご飯を食べていた時には僕は悪手を打ち続けていたと思う。今後彼女からLINEがこない可能性は高い。僕はLINEが来たらめちゃくちゃ僕は嬉しいが、僕が送って彼女が喜ぶか分からない。二回も送ってきてくれた彼女なら僕とLINEしたかったら送ってきてくれるだろうとは思っている。僕は正直自分から送る勇気はない。

 

とりあえず今の状況と心境を克明に記しました。